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名探偵コナンの二次創作サイト。18歳未満の方は御遠慮ください。公式とは一切無関係です。 取り扱いカプ→快新・Kコ・その他コナン受 基本R18、管理人の趣味により猟奇、ヤンデレ、他者モブ×受けなフルボッコ話もあるかと思うので閲覧にはご注意ください。

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「Re: Birth~リバース~(4月)」快斗×コナン


22才×12才快コ 第二弾。
4月から3月までの一年間の二人の短い連作にしようと思ってちょっとタイトル変えました。
あ、4月だからコナンこの時点で11才です。



 

Re: Birth―リバース―(4月)


黒羽快斗は工藤新一を知らない。
だからコナンは快斗といるととても居心地がよかった。

 

「身長149.1センチ、体重35.6キロ……座高……」
「……このッ返せ!」
「おっと」


コナンは快斗の手の中から小学校の身体測定の紙を奪い返した。
快斗に見せるつもりはなかったのに、いつの間に取られたのだろう。さすが元コソ泥、手が早い。小六の平均よりちょっと小さめの数値が記録された診断表をコナンは再びカバンに戻し、フローリングの床にあぐらをかいて座っている快斗を腰に手を当てて仁王立ちで見下ろす。

 


「……そんなぷりぷり怒るなよ」
「怒るだろ、ふつー」
「そう?恥ずかしい?」


快斗は、ちょうど目の前でふんぞりかえっているコナンの腰を引き寄せた。
顔を埋めて抱きしめる。コナンは嫌がるわけでもなく、快斗のふわふわの髪を撫でた。

 


「……おめーの行動のほうが恥ずかしいんだけど」
「二人きりの時くらい、甘えてみせろよ」

そんなことをいいつつも、この小さな名探偵が、快斗といるときだけ素の表情を見せることを快斗は充分に知っていた。知っていて、もっとと求める。





「なあ、またちょっと大きくなった?」

コナンの細い腰回りをぺたぺたと服の上からなぞる。性的さはみじんも感じられない親愛の情から生まれる接触が、逆にコナンの頬を紅潮させた。



 

「それ、一昨日も聞いた。7日前も。そんなすぐに成長してたまるか」
「そうかなー?絶対昨日より大きくなってるぜ」

快斗は腰に触れる手にぐっと力を入れて、コナンに座るように促す。重力に従ってコナンは仕方なく――少なくても表面上は――快斗の前に腰を下ろした。






「貸してみ」

コナンの細い手首を掴んで、自分の前に持ってくる。手相を見るみたいだったけれどそうではない。自分の手の平をぴったりと押し当てると、小さな11才の手の平はふっくらとやわらかく、快斗のマジシャンらしい大きな手との間にすきまができた。






「オメー、好きだな。そうするの」
「これならすぐに探偵くんの成長がわかるからね」

ケラケラと笑って、身長を測るように手の平をコナンのつむじの上に乗せた。
手の大きさを比べるように手をつなぎ、会うたびに体重を量るように抱き上げる。

 


「目に見えなくてもさ、1日1日、少しずつ成長してるよ。誰が気付かなくても、オレだけは知っていたい」

大人になりかけの小さい身体を愛おしげに抱きしめる。
子供のようには柔らかくはなかったけれど、ぐんぐん伸びる肢体は今にも弾けそうにしなやかだった。






「おいおい、年寄りくさいこと言うなよ」


快斗だって成長しているのだ。今や日本屈指のマジシャンとして名が売れ始めている彼は、17才のキッドとしての彼と初めてあった時の印象と変わらない。





「いやあ実際年寄りっていうかなあ。すっかりオレ、おまえの親の気分」
「おめーは自分の子供とこんなことするのか」

コナンはくすくすと笑うと首を傾けて快斗の唇をそっと掠めた。
メガネが邪魔だ。メガネを床に投げ捨てると、快斗の大きな手に小さな頭が包まれた。



 

「ったく、……ますます犯罪じみてきたな。淫行っていうの?オレ捕まるんだけど」
「そしたらオレが無罪を主張してやるよ」
「名探偵が事件を迷宮入りさせていいのか」


手に触れる。唇にふれる。髪に触れる。首筋に触れる。
成長を確かめるように、変わってないものを確かめるように。

 

 

 

「さーて、外出るか。名探偵の進級祝いになにか美味いものご馳走してやるよ」
「おめーの留年回避祝いもかねてな。んじゃ駅前に新しく出きた焼き肉がいい」
「よーし食え食え。おっきくなるためにもな。今夜は泊まっていけるんだろ?」


コナンは軽口を叩くでもなく、神妙に頷いた。
いつからこんな穏やかな気持ちになれたのだろうか。




 

「なあ、江戸川コナンくん」
「なんだよコソ泥さん」
「好きだよ、オレ。工藤新一じゃなくて、おまえが」
「……知ってる」

 

コナン、と快斗が呼ぶことはあまりない。
工藤、と呼ぶことはもっとない。だいたいが「探偵くん」か「名探偵」だ。彼がどんな思いで「コナン」と呼ぶか、コナンはあの怪盗がただ一人認めた名探偵だから、きちんと真実を見つけている。



 

有り得ないものを全て取り除けば、残ったものは、いかにありそうにないことでも、それが真実なのだ。



 

Re: Birth―リバース―(4月)






――――――


珍しく、ラストになる予定の3月の話から考えて逆算してみましたw
タイトルの意味もそこに繋がったらいいな。
まあそこまで行くかは不明ですが(*´ω`*)




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