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名探偵コナンの二次創作サイト。18歳未満の方は御遠慮ください。公式とは一切無関係です。 取り扱いカプ→快新・Kコ・その他コナン受 基本R18、管理人の趣味により猟奇、ヤンデレ、他者モブ×受けなフルボッコ話もあるかと思うので閲覧にはご注意ください。

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「ドッペルゲンガー」(キッド×コナン)

工藤新一はもういない。江戸川コナンはもういらない。
オレがおまえになってやるよ。



ドッペルゲンガー


最近、この近所に工藤新一が出没するらしい。
らしい、というのはオレはまだ会ったことがないからだ。



蘭が言った。
「ねえ、新一が帰ってきたんだよ!」


園子が言った。
「はーっ。相変わらずキザな男だわ」


光彦と元太と歩美が言った。
「この間公園で一緒にサッカーしたんです!」
「そのあと俺たちにジュースおごってくれたんだよな」
「とーってもかっこよかったの、新一お兄さん!」


目暮警部が言った。
「さすが工藤君。あっという間に事件を解決していったよ」

 



「ねえ、コナンくんはまだ新一に会ってないの?」

蘭はいつもよりも機嫌が良く、そしてオレにもその幸福をわけるかのような満面の笑みで朝食を作っていたエプロンを外した。



「新一……にーちゃんに…会ったの?どこ、どこで…?」

「うーん、どこっていうか、普通にもう帰ってきてるのよ、あの家に」



ブラックアウト・ホワイトアウト。目の前が真っ暗になった。声が掠れた。
工藤新一はオレだ。オレのはずだ。

 

「そうだ、今から新一のうちにいくんだけど、コナン君も一緒に行かない?新一、会いたがってると思うよ。いつも電話とかメールしてるんでしょ?」

「嘘だ……だって、新一…は…新一、にーちゃん、は……」



蘭の提案は半分も耳に入ってこなかった。


「蘭ねーちゃん!行っちゃダメだ!」

「どうしたの?変なコナンくん」
 

蘭は突然のオレの叫びにも気分を害したようでもなく、オレの前にひざをつくと小さな子供にするみたいにぎゅうと抱きしめた。柔らかい胸があたる。
オレはまだ足が震えていた。

「おかしいね…。私、新一が帰ってきたら、かわりにコナンくんがいなくなっちゃうと思っていたの。よかった……」



蘭の涙は暖かく、そして残酷だった。

 

 

結局オレは一人で工藤邸までやってきた。
「わたしもあとから行くね」と笑顔で送り出す蘭にいってきますも言えずに飛び出した。


「はぁっ……はっ……はっ…」

息を切らして辿り着いたそこ。
オレの家。オレのものだったはずの家。
そのリビングには、「オレ」がいた。
帝丹高校の制服を着て、「オレ」が解決した事件が一面に載っている新聞を広げ、ソファでコーヒーを飲んでいる。

その人物は、息を切らしてリビングに飛び込んで来たオレをちらりと見た。
そしてゆっくりと立ち上がると、慇懃無礼に腰を屈める。


「やっぱりおまえか、怪盗キッド!!」

 

 

――――――

 

「なんのつもりだ、キッド。言え!!!」

オレの姿をした怪盗は、何も言わずにただ立っていた。
静かな冷たい瞳で、オレを黙って見下ろしている。

 

キッドは何度もオレに変装したことがある。一度などは飛行船に戻るためにやむを得ず、オレからやつに頼んで、工藤新一に変装してもらったこともあったくらいなのだ。だが今のヤツからは、悪戯好きで人の良い怪盗紳士の幻影はみじんも感じられなかった。


感情の籠もらない冷たい瞳でオレを見下ろす。

 

「……おめーが、オレにそっくりなのは知っている。それこそ、マスクもカツラもいらないくらいだってのもな」
「へぇ、さすが名探偵」


キッドはぱんぱん、と手を打ち鳴らした。
ご明察、とバカにするような口調で唇に笑みを曳く。

 

「……工藤新一の姿でうろちょろしやがって。なんの目的だ」
「おいおい、それを推理するのが探偵の仕事じゃねーのか?」
 

キッドは軽く肩をすくめてみせる。夏場だというのに、背筋が冷えて冷や汗が頬を伝った。キッドの目的がまるでわからない。工藤新一の名が広まれば、当然オレを狙う組織の人間に気付かれることになるのだ。

それに、今までキッドがこのように直接的な接触を図ってきたことはない。



「確かに、おめーのやってることは有効な手段だぜ。オレにダメージを与えるって意味ではな」

「おいおい勘違いするなよ?べつにおめーの大切な幼なじみをはじめ、人間関係をめちゃめちゃにするつもりはないさ。それにしても笑っちまうだろ?周りのやつらほんとによくまああんな騙されてくれて。工藤新一が帰ってきた、って喜んでたぜ?偽物のオレにな。おめーはもういらないんだって、探偵くん?」

 

その時。

――――バサリ

カーテンが風にはためくような音がして、工藤新一の姿は消失していた。
白いシルクハット、タキシード、マント、モノクル、ブルーのシャツ、オレンジのネクタイ。


そこにいるのは目映いばかりの白をまとった怪盗本来の姿。
見慣れたその姿に、オレは不覚にも少しだけ安堵してしまった。



「わからない、って顔してるな」


キッドはシルクハットをぎゅっとかぶりなおして言った。


「知ってるか?名探偵。ドッペルゲンガー……もう一人の自分を見た人間は、死んじまうんだってさ」


冷や汗がどっと背中に伝う。

 

 

――――工藤新一はもういない。江戸川コナンはもういらない
――――オレがおまえになってやるよ




――――――



その突拍子もない宣戦布告を聞き、オレはかえって冷静さを取り戻していた。
とたんに、何をオレはこんなにも警戒していたのだと自分自身に呆れた。


「ハッ……バカか。おまえがそのつもりならこっちもカードを切らせてもらうぜ?正体を知っているのはお互いさまだ」


オレは怪盗キッドの正体をとうに確信していた。
その素顔も目的も。ただしそれを警察に届けたりしなかったのは、こいつに情のようなものをもっていたからだ。怪盗と探偵では決して相容れない立場だったが、誰よりもオレに近いのはコイツだと自惚れていたのだ。信頼もしていた。言葉には出さずとも


しかし暗黙の了解のような不可侵の境界をコイツが踏みにじるなら、容赦はしない。


「オレはもういらない?この先ずっとオレになりすますってか?何を馬鹿なこと。そしたらおめーの素顔としての黒羽快斗はどうなるんだ?」

「だから今オレが言ったろ?『もう一人の自分に会ったら死ぬ』って。それはオレもおなじことさ。黒羽快斗はいなくなる。なんせ、オレそっくりなおまえにあっちまったんだからな」


キッドは音もなく跳躍する。
気付いた時はキッドにあっけなく体を抱き込まれていた。



「んな、なにす――――」「オレはおまえが欲しい。それだけだ」


手首を指先で難なく掴まれ、抑え込まれる。
体格が違い過ぎる、どころの話しではない。
息がとまるほど長く呼吸を奪われ、殺される、確かにそのときそう思った。


「ふ、はっ……小児性愛のケでもあったか?罪状追加だな、コソ泥さんよお」
「和姦だから問題ねーよ。それにこの状態から、もっと、ってネダるくらいに躾けるのがいいんだよな」
「てめぇ…ッ」


その時、ドアのチャイムが鳴った。

 

蘭だ。
後から行く、と言っていたことを思いだした。

「ら、――――ン、んーーーーーーっ!!!ん、んぐっ!!」


キッドの大きな手で口を覆われる。


「んー、んーーっ!ん、んっ!!」

抱き抱えられたまま、口を手の平で押さえつけられたまま、キッドはセキュリティつきのインターホンまで移動した。内線の受話器を取る。オレは噛みついてでもこの手を外そうとしたが、噛んでもキッドは手を離してはくれなかった。かわりに口の中に血の味が広がった。


「あ、蘭か?悪い、今ちょっと取り込み中」


キッドはオレの声で(同時にヤツの素顔の声でもある)インターホンに答えた。


「コナンくんが先に来てると思ったんだけど」
「ん、んーーーーー!!!」
「ああ、あの探偵ボウズならここにいるぜ。今代わる」


話させてくれるのかと思ったらそうではなかった。
キッドは変声機も使わずに、オレの――江戸川コナンの声を作りだした。




「『あ、蘭ねーちゃん?今新一にーちゃんと、この前テレビでやってた事件の推理してるんだ。そのあと現場にも連れてってもらう約束したから、しばらくこっちに泊まってってもいいでしょう?』」

「ん、んーーー、んっっ。むぐっ」

「ええー!まったく、いつも急なんだから。まあ新一も一緒なら平気よね。気をつけてね、コナンくん」

「『うん!』」

「あ、じゃあそういうことだから!悪いな、蘭!」




そうして玄関先を映すモニターは途切れる。

 
 

「げほっ……かはっ…、この、!!」

オレは口を覆い塞ぐ手を離され床に転がされても、しばらく息も出来なかった。
酸素を思いきり吸い込んで、キッドを見上げた。



「これで邪魔者はいなくなったな。さあ、遊ぼうか、探偵くん?」


キッドは両手を広げる。
そしてうっとりと笑みを浮かべた。



「黒羽快斗はおめーにやる。だから工藤新一をオレにくれ」
「……その言葉、そっくりそのまま返してやるよ。後悔するなよキッド」

 

キッドの手の平から溢れ出してべっとりと口元に付着した赤い血を拭った。

 

 

 

ドッペルゲンガー


―――――――――




初Kコです。
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