名探偵コナンの二次創作サイト。18歳未満の方は御遠慮ください。公式とは一切無関係です。 取り扱いカプ→快新・Kコ・その他コナン受 基本R18、管理人の趣味により猟奇、ヤンデレ、他者モブ×受けなフルボッコ話もあるかと思うので閲覧にはご注意ください。
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「この体格差、年齢差、マジで犯罪じゃねえか」
犯罪者
「オレ、名探偵といると犯罪者になっちまいそう」
と、稀代の大怪盗がうそぶいた。
月の下、ビルの上。屋上の給水タンクの影のコンクリートに二人並んで腰掛けて。
小さな探偵は、埃と土と錆びで汚れたコンクリに座ってこの純白の衣装が汚れてしまわないものかと気になりつつも、隣のマントをばらばさとなびかせる白い影をじーっと睨め付けるように見上げた。
「怪盗が何いってやがる」
聞き捨てならないとばかりに口を尖らせるコナンは、しかしそれだけ言うととりあえずは気がすんだようだった。すぐに表情をやわらげ――きょとんと、どこかあどけない笑みを浮かべた。それは隣に座る怪盗のマントにふわりと抱き込まれたからかもしれない。
「この体格差、年齢差、マジで犯罪じゃねえか。あーあ、オレ、そんな趣味なかったのに」
体格差、と呟きながらコナンをひょいとコナンを膝の上に抱き上げ、
腕の中にぎゅうぎゅうと力いっぱい抱きしめた。
年齢差、と呟きながらコナンの薄い唇をついばんだ。
犯罪、と囁きながら不服そうに顔をしかめ、
そんな趣味なかったのにと言いながら切なそうに溜息を月夜の闇に零した。
「うっせえこっちだってねえよ!つーか離せ!」
コナンはキッドに抱きしめられながら力一杯もがく。
純粋な力比べでは敵わないと知りながら、麻酔銃その他の物騒な道具は使わなかった。じたばたと暴れて、暴れ疲れたからよりかかって良いんだと言い訳をするように、コナンはキッドの膝の上でくったりと力を抜いた。
「だいたい、体格差はともかく年は同い年だぜ?」
探偵はとても機嫌が悪そうだった。それでもキッドの腕の中から逃げたりはしない。それどころか、猫の子が甘えるように、すり、とブルーのシャツに頬を寄せた。
「世間はそうは見てくれねーよ」
キッドは苦笑を浮かべると、探偵の小さな頭を撫でた。細い体躯、柔らかで未熟な肌、小さな唇。そのどれをとっても探偵の体は愛を受け容れるには幼すぎた。もっとも、この小さな探偵が日常置かれる非日常、犯人を追うのだってこの体はじゅうぶんハンデになり得るはずだったが。
「あのなあ。世間っていうならそもそも探偵と怪盗ってだけで充分異常じゃねーか」
考え込むように無心でコナンの頭を撫で抱きしめるキッドをむしろなぐさめるように、コナンは小さな手でぺたぺたと怪盗の頬を触った。モノクルの飾りがちりちりとゆらめく。
「だから今さら気にするなよ、キッド」
「そうだったな」
怪盗は照れ隠しのようにわざとらしく顔をしかめると、小さな探偵の折れそうに細い喉元に唇を寄せた。きつくすいあげ、はなすと、痛々しくさえ映る紫色の跡が残った。
「バーロー、見えたらどうすんだ。そこは気にしとけ」
コナンは子供らしくも大人らしくも見えない、あえていうなら「彼」としかいいようのない不敵な笑みを浮かべた。じゃれるようにキッドのブルーの襟元にかみつき、キッドも今度こそ言い逃れできないほど深く口付けた。舌で口の中を嬲ると、そこも驚く程狭く小さく、子供の体温で濡れていた。
「やべーな……やっぱオレ、名探偵といると犯罪者になっちまいそう」
ぞくりと熱を含んだ低い声音。
「……そしたらオレが捕まえてやるさ」
探偵は犯罪を歓迎するかのように、小さな両手を広げて怪盗を迎え入れた。
――――――――
続きます
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